「タダでいいから誰か貰ってくれないか?」という物件はあります。1円で買ったという友人もいますし、ちょこちょこ聞きます。
両親が亡くなり、東京にる息子・娘としては使う機会もない田舎の家。古くて修繕費と固定資産税しかかからない家はお荷物でしかありません。しかも再建築不可物件であれば更地にして売ることもできません。
「現状でよければ貰って欲しい」という家は たまたま運よくタイミング良く、出てくることがあります。
1円ではなくてもこれから空き家は増えてくることを考えると、低価格の中古物件は増えてくると思います。
では実際 中古物件は買いなのでしょうか?
古民家・中古物件のチェックポイントをまとめてみました。
土地環境はどうか?
木造の家は湿気に弱いです。シロアリに食われやすいですし、湿気が多い土地だと家具にカビが生えてくる家もあります。
土地探しをする際には土地の名前を気にしましょう。沼や田などのついている土地は、水の溜まりやすい場所だったはずです。古い航空写真を調べるのもいいでしょう。
山を背負っている家も、山の際に水が絞れてきます。山の際に家が建っていれば水が基礎下へと入り床下から湿気が上がることもあります。
山を背負っているということは、土砂崩れも心配するところだと思います。
我が家は山の中腹にありますが、山からは少し離れているので湿気の心配はありませんが、「土砂崩れが起きたら まぁ、仕方ない」と思って過ごしています。
海近くの家を探している人もいると思います。海を眺めながらの暮らしは本当に気持ちいいですが、車、給湯器、鉄板屋根、その他の金属製品が錆びやすいです。湿気が多いので洗濯物は乾きにくいです。風が強い日があります。
山も海もデメリットしか書いていませんが、メリットとよくよく検討することをお勧めします。
骨組みが腐っていないか?
表面上は問題なく見えても、見えない部分(基礎、土台、柱、桁梁等)が腐っていないかチェックしましょう。
床下点検口や基礎から床下に入れるようになっていると思います。できれば汚れるのを覚悟して床下はチェックしましょう。
シロアリに食われてクズグズになった土台・柱を交換するには大金がかかります。床の下地が腐っているか使えるかで床の張り替え費用も変わります
1円物件の古民家だけど、開けてみたら土台がほとんど腐ってて600万円で修理した なんて話を聞いたことがあります。
天井裏も同様です。桁・梁が腐っていて交換となったら、同時に屋根の張り替えも必要になります。
購入前に骨組みがしっかりしているか、お金を払ってプロにお願いしてでも確認しましょう。
雨漏りはしてないか?
古民家・中古物件で雨漏りしている家は結構あります。それを修繕しているか確認しましょう。
中古物件の場合、雨漏りは意外と多いです。瓦屋根の古民家も。
「風が強いと雨漏りがする。どこから入ってるかわからない。」というのが多いです。
どこから雨漏りしているか見つけるのは至難の業です。大抵の場合、わからない。
多分、この辺だろうと応急処置をするのですが、最終的には屋根の葺替えになります。
雨漏りの跡があったら、現在進行中の雨漏りなのか、それとも修繕しているのか確認しましょう。雨が強い日に天井裏に潜って雨漏りしているか確認できると最高です。
設備機器は取替えが必要か?
家づくりで意外と大金がかかるのがキッチン、風呂、トイレなどの設備機器と施工費です。
キッチンや浴室・トイレなどの水回りがそのまま使えるくらい綺麗なら超ラッキーです。
また井戸水か上水道かの確認もしましょう。飲食店をやろうと思っている場合、滅菌器など追加設備が必要になるかもしれません。あるいは砂が混ざっている場合、砂漉器をつける必要があるかもしれません。
水道の配管が金属製の場合、配管内が錆びていることもあります。可能であれば水を流してみましょう。
それと古い家では汲み取りトイレの場合もあります。合併浄化槽にする場合、大金がかかりますが、南房総市では補助金が支給されます。
まとめ
古民家・中古物件のリノベーションが流行っていますが、購入前にしっかり物件調査しましょう。
大きく4つのポイントでチェックしましょう。
土地環境はどうか?
家の骨組みが腐っていないか?
雨漏りはしていないか?
設備機器の交換が必要か?
細かく見るところはありますが、この4つを押さえておけば 購入後の出費は抑えられます。